ドラからポケへ

2007.01.30
未―コラム記者ノート

 ある小学校の発表会を、2年続けて取材した。体育館に入ると、この日子どもたちが準備しているゲームを楽しむための校内通貨を手渡された。地域の人との交流事業もかねているため、あちこちに遊び心をこらしてある。うん昨年と同じ趣向だ、と思っていたら、あれれ、紙で作られた通貨に「ポケ」と書いてある。たしか、昨年もらったのは「ドラ」だったような…。 通貨は子どもたちのお手製。図柄から察するに、ポケとは「ポケットモンスター」だろう。ポケモンのゲーム発売が1996年。約10年間で子どもたちが遊びの通貨にするくらい、おなじみになったようだ。 ただ、高視聴率だったテレビアニメはこの辺りでは放送されていなかったので、この定着ぶりには驚いた。映画やコミックなどでさまざまな関連作品が作られたためか、それともテレビが担っていた「人気キャラクターの供給係」が、ゲームに移ったことの表れなのか。 一方の旧通貨ドラ。由来の「ドラえもん」テレビ版は、声優の交代が報じられた。原作者も亡くなっており、「ポケ優位」は時代の流れかもしれない。でも、ドラ世代としてはちょっぴりさみしいのだ。ねえ、ドラえもん。(古西広祐)

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