リ・テックと住民

2007.01.31
未―コラム記者ノート

 柏原町下町地区の工場跡地で、宍粟郡山崎町に本社のあるリ・テック社が、プラスチック系一般廃棄物の処理施設を操業する準備を進めている。先日、導入機器の変更について、地元説明会が開かれた。 リ・テック社の進出を巡り、計画が表面化した2001年、地元住民の大規模な反対運動が起き、当時何度も取材した。02年2月に県の設置許可が下り、翌年4月から操業する計画だったが延期になり、沈黙の状態が続いていた。 久しぶりに膝をつき合わせたリ社と地元住民。説明会の冒頭では、企業の対応を批判する意見が目立ち、事態は進展していないかのように見えた。だがしばらく経つと、リ社も住民も前回とは何かが変わっているのが分かった。 社長は「住民と仲良くしなければ企業の前進はない」と言い、環境アセスメント調査をやり直すことなど住民から出た要望を「実行する」と約束。最後には住民側からも「あまり角を突き合せていてもいい結果にはならない。環境が守られるために一層の努力を」という発言が出た。 住民との環境保全協定という仕事が残っている。多くの対立を経たが、新たな関係を築いてほしい。(徳舛 純)

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