京都共栄学園中学校硬式テニス部に所属し、1年生で中学総体で京都府代表に選ばれた春日町の山内那菜さんを取材した。テニスを始めてわずか2年の快挙。取材する前は、喜びを爆発させているだろうな、と思っていた。 しかし、実際に会ってみると、落ち着いた雰囲気で話をしてくれた。テニスと出会ったのは小学5年生の時。母親の影響で始め、すぐに夢中になった。硬式テニスを中学、高校でも続けたかったが、市内には軟式テニス部しかない。そこで自分で硬式テニス部のある京都共栄学園中学校を探し、入学するために必死で勉強した。入部して地区大会に出場すると、並み居る強豪に打ち勝ち準優勝。府大会でもベスト8の成績。話を聞くだけでも頭が下がる思いだった。ここまで出来る理由は、と聞くと「テニスがやりたかったから」という一言が返ってきた。 テニスがしたい、その一念で彼女は努力を惜しまなかった。何の欲も得もない純粋な思いが、今回の快挙に繋がったのだろう。対して自分はどうか。仕事にしろ何にしろ、雑念にとらわれる毎日。このままではいけないと、文字通り「一念」発起した日だった。(西澤健太郎)