丹波市議会の氷上多可衛生事務組合組織運営調査特別委員会が、南桃苑で働く同組合の職員27人を「市職員とに移管する」とする市の方針を「尊重する」という方向性を導いた。 住民感覚として、市職員823人(正職員のみ)というのは、とても多い。そこに27人の職員が加わる。その一点を捉えると「行革に逆行」だが、27人増えても市が負担する費用は、変わらない。組合に支払っていた「負担金」が「給与」に置き換わるだけだからだ。むしろ、市職員にすることで、仕事量の減少が予想されている南桃苑からの配置転換が可能になり、長期的には、行革の余地が増える、と市はメリットを訴える。 言うまでもないが、し尿や汚泥の処理は必要不可欠だ。しかし、時代に応じた形に変わることも必要だ。丹波市は「官」で行なうが、民間委託している自治体も多い。本当に大切なのは、南桃苑の運営の「あるべき姿」を論じることだ。一段踏み込んだ議論を早急に始めなければならない。 「拡大するのは簡単だが、縮小は難しい。よくよく考えて事業をやらないと」と自戒を込めて発言した市議の言葉が印象に残った。(足立智和)