「小学校区にはその地域の生活や文化が根づき、人々の結びつきも強く、まさにふるさとそのもの」。辻市長は市議会の市政執行方針で、「丹波市づくりの基礎単位は小学校区」と述べた。合併して「町」が消えた今、地域コミュニティーとしての小学校区に注目しているようだ。 福祉など新たな分野でも、担い手として将来的に期待されている。市にしてみれば、行政のスリム化が進められる中、小回りのきく地域単位で市民生活の課題に対応してほしいとの希望もあるだろう。 市は来年度、「地域コミュニティーサポート事業」を予算化した。小学校区を単位とし、コミュニティーづくりに携わる「支館活動推進指導員」を配置する団体に、月額9万5千円の人件費を市が負担するというものだ。 小学校区を単位とした活動では、地区公民館や事務局をおいてすでに活発に活動している所もある。また、「自治振興会」「社会教育振興会」などの組織もあるが、旧6町全てにこうした団体があるわけではない。小学校区を「町」に変わる「基礎単位」と位置づけるならば、中途半端な育成にならないことが求められる。(徳舛 純)