農協の店舗再編

2007.01.30
未―コラム記者ノート

 JA丹波ひかみの店舗再編計画などを審議する通常総代会を取材した。 総代会に出席した総代たちの多くは、経済情勢などをかんがみて、再編は仕方がないととらえていたようだった。しかし、それでも再編計画に異論を唱えざるを得なかったのは、一般の組合員への説明がなく、理解が得られていないこと、また、再編の時期が10月と、あまりに早過ぎたことが大きな要因だと思う。合理化を推し進める経営姿勢が強引に映った点もいなめない。 丹波ひかみが誕生して15年。この15年間、店舗数は合併時と同じ26のままだ。JA丹波ささやまは、2002年10月に発足し、2年半で店舗数を18から6に減らす。合併後短期間での再編は、近年の農協の経営環境の厳しさを物語っている。 生き残りをかけた再編だからこそ、丁寧な説明、対応が求められる。店舗は「再編」によって合理化できるが、組合員の心情は、合理化できない。時間と手間がかかっても、理解を求める努力をするのが筋で、最善の策だ。議論を深め、臨時総代会では双方が納得できるところに落ち着けばと思う。(足立智和)

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