柏原町の崇広幼稚園・小学校PTAが、「子どもを守る110番の家」を啓発する旗を校区内に立てた。子どもたちに「110番の家」を知らせるための事業、と考えて取材に訪れたが、話を聞くと、他にもねらいがあるという。 ▽子どもたちに安心感を与える▽地域が子どもたちを守っていることを訴える-という2つの効果だ。つまり、旗が子どもたちや不審者に対して、「地域の目」が見守り、また見張っていることをアピールするということだろう。 各地で子どもをねらう事件が相次いだこともあり、丹波でも携帯用防犯ブザーの普及が進んだ。小学生を中心に、多くの子どもたちが防犯ブザーを持っている。これに加えて、地域が日ごろから「何かあれば駆けつける」姿勢を示せば、他の犯罪の抑止にも大きな力を発揮するに違いない。 丹波でも犯罪の都市型化が進んでいる。凶悪で深刻になっていく犯罪に対処するには、やはり、地域のち密なネットワークが必要だ。そしてそれは、住民自身が作りあげていくことで、より高い効果をあげるだろう。「子どもを守る」旗が、地域を守るためにも一役買うことになれば最高だ。(古西広祐)