氷上郡六町合併協議会が、郡六町の財政見通しを再試算した。合併してもしなくても、8年後の平成22年度に氷上郡の財政は破綻するという結果が出た。理由は単純。収入が減るのに、人件費など支出は増えるからだ。 仮に平成22年に合併しているとすると、赤字額は約五億8000万円。合併していないとすると、約11億5000万円赤字だ。「合併してもせんでも同じやないか」と言う人もいるだろう。が、さにあらず。この試算には、合併による人件費などの経費削減効果が盛り込まれていない。 仮に合併しているとすると、赤字額は約5億8000万円。合併していないとすると、赤字額は約11億5000万円。合併すると、町長ら特別職の削減で4億4000万円経費節減できる。あと1億4000万円削れば、とりあえず赤字転落は避けられる計算だ。合併しなければ、11億いくらを6町で削減しなければいけない。削減できず赤字に転落するとなると、給料をカットする、使用料や手数料を上げる、何かの施策を止める―などの手立てを講じなければならない。それはつまり、住民サービスの低下だ。 春日町の説明会で滝本町長が言った「今の行政サービスを少しでも長く維持する」。説明会も後半に入り、ようやく本質的なところに話題が集まり始めた。結局「経費をどう削るか」だ。他町の人ももう一度説明会に足を運んでみては。(足立智和)