夏がくれば思い出す

2007.02.01
未―コラム記者ノート

 細身の体格でもあまり病気をしないことが自慢の一つだったが、さすがに連日の暑さはこたえたらしい。胃腸が調子を崩してしまった。 胃が食物を受け付けず、食欲がわかない状態が数日続いた。清涼飲料を少量飲むだけなので、体に力が入らない。ただ寝ているだけの日々だった。 休日と重なっていたから良かったものの、これが平日だったら仕事にならなかったろう。元気な時には気にもとめない「体調管理」という言葉が、やけに身にせまって感じられる。 もっとも、その大事さもこういう時だけ感じるのが常。特に摂生しないことが容易に想像できるところが情けない。 振り返ってみれば、自分が「体調を崩し、ひどい目にあった」と認識している思い出は、たいてい夏である。冬のインフルエンザにかかったことは記憶にないが、ここ数年続けて、夏に一度は寝込んでいる。 初めに書いた「自慢」も、寝込むのが一年おきのことなので、頭が忘れているだけのことである。ただ体はしっかりと覚えていたらしく、今年もきっちりと私を寝込ませてくれた。うれしくも何ともないが。 「喉元過ぎれば熱さ忘れる」を地でいく毎年の失態。猛暑を乗り切り、「一回り人間が大きくなったなあ」、と自己満足に浸りたいが、一体いつになることやら。(古西広祐)

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