春日町で「ITとまちおこし」をテーマにしたフォーラムが開かれた。主催はインターネットサイト「田舎.tv」を運営している有志団体「シフトアップかすが」(小橋昭彦代表)。 業界をリードしている五人がゲストで、3つのワークショップを進行。地元主催のイベントにしては変わったテーマで、「田舎をインキュベート(ふ化)する」「田舎情報を編集する」「ブロードバントと田舎との関わり」という3本柱だった。参加者は40人ほどで、九割が町民。都会的な視点のこれらのテーマで果たして話が弾むのかと実は半信半疑だった。 だが始まると、進行のうまさもあり、“田舎の本音”と“都会の本音”がぶつかり合って新しいアイデアや考え方が生まれていた。個人的にヒントになったのは、参加者が「都会に受けるホームページコンテンツ(内容)が分からない」とゲストの田口元さんに質問。田口さんが「今僕はたくさんのアイデアを出すことができるが、それはほんの一部。根本的には都会の人との接点をふだんから多く持つことが大切。それをやらないで問題意識を持っていることの方が問題」という答えだった。 人脈を広げ、お互いに刺激を受けられる関係をたくさん持つこと。そこから生まれる発想は、一人では決して思いつかないものなのだと思う。(徳舛 純)