給食のぬくもり

2007.02.01
未―コラム記者ノート

 山南町社協の老人給食サービスが20周年を迎え、開かれた交流会を取材した。調理、配送、お便り書きのボランティア、利用者、社協のスタッフが全員で輪を作って椅子を並べておられたのだが、椅子の輪が人のつながりを表しているように見えた。 ボランティアの方々は「こちらも楽しく勉強させてもらっている」と屈託なく話し、「配送の途中で長居できなかった利用者が亡くなられた時は、『もっとゆっくり話を聞いてあげればよかった』と後悔している」などと人間味あふれる話もたくさんあった。また「班長になってからは責任を感じて夜もあんじょう眠れないほど」という話には、多くの人がうなずいており、お弁当にどれほど心を砕いておられるのかが分かる気がした。 社協職員の方が「ボランティアをしている人には心の広さを感じる」と話していたが、他人のために働くというのは、確かに心の余裕がなければできないことだと思う。参加者のみなさんから感じた人間関係のハーモニーや、苦労をユーモアに置き換えるような心の持ち方は、ボランティア活動の中で身に付いたものなのだろう。(徳舛 純)

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