氷上郡の合併是非を判断する町議会が開幕した。6町の縁談はまとまるのだろうか。 昨年10月に合併協議会は、「結婚を前提にお付き合いをしましょう」と決めた。そこから1年かけ、「結婚したらどちらの姓を名乗るか」「どの程度の蓄えを持って結婚するか」など、結婚する上での「50の約束」を決めてきた。 ただ、この構図をごく単純化して言えば、子どもを結婚させたい親どうしが、縁談を進めてきたようなものと言える。先日の合併調印式は、両家が、「結婚への約束」がまとまったお祝いの席を開いたものだ。結婚を決める「本人」たる住民代表の「議員」は、これからの議案審議を通して、結婚するのか、しないか、自分の意志を明らかにする。 親が決めた「約束」の内容を点検し、「本当にこの人が好きなのか」「この人と結婚して大丈夫なのか」、自問自答し、結論を導く。有権者の付託にこたえるべく、信念を持って判断してほしい。 慎重審議を望むが、「好きなのかどうなのか、自信がない」「もうちょっと考える時間がほしい」との先延ばしは、できることならやめてほしい。優柔不断では「結婚」できない、と思う。(足立智和)