丹波圏域救急医療対策圏域会議 (議長=田中潔・丹波市医師会長) が10日、 柏原総合庁舎で開かれた。 6月から夜間救急に対応できる医師が内科医2人だけとなる柏原赤十字病院 (日赤) が、 病院群輪番制への不参加を申し入れたのを受けて、 同病院が欠ける分を、 輪番制に参加している他の4病院でカバーすることで体制を維持することを決めた。 日赤は12日から輪番制から外れた。
輪番制はこれまで、 兵庫医大篠山、 岡本、 県立柏原、 日赤、 大塚の5病院が平日に一日ずつ、 土日曜は、 平日とは別のローテーションを組んで対応していた。
1つ病院が欠けると、 医師不足が解消されない他の病院の負担がさらに増すため、 田中議長によると、 同会議の委員を務める病院からは県に対して医師確保を強く求める声などが出たという。 同会議の調整役を務める柏原健康福祉事務所は、「2次救急は、 できるだけ圏域内で対応するのが原則だったが、 今後はより広域的な輪番制を考える必要がある」 としている。
日赤の小児科医が5月末で、 眼科医が6月末で、 いずれも派遣先の大阪医大へ引きあげる。
小児科は6月から週1回、 非常勤医による外来のみの診察は行なうが、 診療する曜日が確定していないことなどから、 小児輪番の対応については日赤小児科の詳細が決まりしだい協議することで合意した。
田中議長は 「4病院には負担が大きいが、 使命感で穴を埋めていただいた」 と話している。