丹波市 2病院への支援策示す

2007.07.02
丹波の地域医療特集

 丹波市地域医療協議会 (座長=辻重五郎市長) の5回目が6月27日、 氷上保健センター (氷上町常楽) で開かれた。 医師不足により機能が低下している県立柏原病院 (柏原) と柏原赤十字病院 (日赤) への市が行なう支援策が示され、 了承された。 柏原には派遣医師の手当を負担、 機器の充実、 日赤には病院施設整備や運営費補助など。 両病院に対しても支援策を伝え、 詰めの交渉、 協議に入った。 8月末をめどに具体的な額などを含む計画をまとめ、 9月議会で予算化する考え。
 柏原に対する支援策は、 ▽派遣 (非常勤) 医師に対する手当を負担▽機器の充実▽後期研修医に対する研修費の負担▽医師住宅への支援―。 このほか、 女性医師のための院内保育が支援できないかも検討する。 機器の整備は、 市が購入し、 柏原に対して無償貸与する方向で検討。 医師住宅への支援も、 新築か、 マンションの借上げかなど、 どのようなかたちでできるかを詰める。
 日赤に対しては▽病院施設整備への支援▽運営費に対する支援▽健診業務への補助 (赤字補てん) ▽応急診療所に対する補助増額―。 応急診療所の補助増額は、 現在、 市医師会が日赤で行なっている平日夜間の応急診療を、 休日にも拡大できないか、 医師会と協議する。
 また、 医師招へい活動について辻市長は、 取材に対し 「県などにお願いするばかりではなく、 丹波市出身の医師をあたるなど、 今後は私自らが動く」 と話した。
 委員からは 「これらの策によって本当に魅力ある病院になるのか。 もっと給与面に配慮すべきでは」 「何も言わない医師は立ち去る可能性がある。 声なき声を聞くべき」 「普段からかかりつけ医を利用するなど、 市民への啓発に力を入れて」 「募金をしてはどうか」 などの意見が出された。

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