上田柏原病院副院長 地域医療崩壊語る

2007.08.31
丹波の地域医療特集

 篠山市民健康大学講座が25日開講し、 丹南健康福祉センターで開講式と第1回講座が開かれ、 上田康夫・柏原病院副院長が 「地域医療の崩壊について」 のテーマで講演。 「医師不足により、 私の専門である産科は、 診療の綱渡りが続いている。 産科を休止した病院は毎日増え、 分娩施設がどんどん減っている。 県内調査では3割の産科医が 『10年以内に分娩をやめる』 と答えており、 お産をする場所がなくなってくる現実がある。 大きい病院ですら分娩をやめており、 北播は崩壊して神戸へ流れ、 神戸もいっぱいになりあふれてやめる、 という悪循環が続いている」 などと危機的状況を伝えた。
 また丹波地域では、 県立柏原、 柏原日赤両病院が各科の医師を大きく減らす中で、 兵庫医大篠山病院のみが数人の医師減にとどまっており、 篠山市と同医大との存続協議が続く状況において 「市民として適正な意見を出すための知識を持ってもらえれば」 とした。
 篠山市医師会と市の共催講座。 講師は医師ら専門家で、 最先端の医療知識を学べる内容。 今年度は120人が受講している。

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