柏原病院の産婦人科医が1人減 常勤2人に

2008.04.22
丹波の地域医療特集

 県立柏原病院の産婦人科の常勤医1人が、 4月末で退職することが18日までに分かった。 大学の医局人事によるもので、 6月から後任が派遣される。 常勤ではなく、 3カ月ごとのローテーションになる見通しという。 5月は1人欠員のまま、 残る2人と応援の非常勤医で穴を生め、 大きな診療体制の変更はないという。
 退職する男性医師は、 通常の診察、 手術のほか、 いつ産気づくか分からない妊婦に備える産婦人科特有の 「産直」 と呼ばれる当直を月に10回以上担当し、 診療を支えていた。
 上田康夫副院長 (産婦人科) は、 「婦人科で急を要さない手術の時期を遅らせるなどし、 5月を乗り切りたい」 と話している。
 同病院の産婦人科医は、 3年前から3人となり、 それ以前は実質的に2人だった。
 近年、 頻発する訴訟や、 医師が逮捕され、 刑事告訴されるという事態を受け、 分娩を取り扱う病院が激減。 24時間365日、 いつ産まれるか分からないため、 常に待機する必要もあるため、 志望者も減っており、 産婦人科は全国的に最も医師不足が顕在化している。

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