JAA代表取締役兼最高経営責任者 田畑利彦さん

2009.07.21
たんばのひと

前だけを見て夢実現

(たばた としひこ)西宮市在住
 1966年 (昭和41年) 篠山市杉生まれ。 三田学園高校卒後、 大阪学院大学経済学部中退。 86年クインオート取締役、 2004年代表取締役。 07年ジェイ・ボーイ代表取締役。 08年 JAA 代表取締役・CEO就任。 11月より現職。

  「強く願うことは必ず実現する」 という信念のもと、 20歳で家業を継いで以来、 前だけを見て歩んできた。 毎日目標を声に出して自己暗示をかけ、 寝る前は成功のイメージトレーニングを怠らない。 「40歳までにやりたいと思ったことは全部実現しました」。
 昨秋、 若干42歳で現車オークション業界全国第3位のJAA (Japan Automobile Auction) 最高経営責任者に抜擢されたときも、 「狙っていたから驚きませんよ」 と、 意気軒昂である。 毎週、 神戸と東京のオークション会場を往復する。 激務のせいか腰痛を起こし、 「このごろ家族のありがたみが身にしみますね。 これからは健康に留意してプライベートライフを充実しなければ」。
 20歳の時、 父親の会社が倒産し、 苦難の末母親とともに新会社を立ち上げた。 順風満帆とはいえない道のりを経て20年目には一流メーカーのディーラーになる夢も実現。 「楽しいことだけ思い出す」 という根っからのプラス思考とはいえ、 人に言えないストレスはあるはず。 そういうときは、 先祖の墓参りをする。 「趣味といえますね。 墓前に手を合わせると気持ちが落ち着くのですよ」。 古い墓なのにまるで新品のように光っているそうだ。
 不況という時代に適応したビジネスを展開したいという。 「量から質という変化に対応すること。 それと従業員が楽しく働ける仕組みを考えます」。
 社員の中には東大をはじめ、 一流大卒が多い。 「コンプレックスなんてありませんよ。 人間の価値は、 困難に立ち向かうか逃げるかで決まります。 つらいことを乗り切った時の達成感ほど深い喜びを感じることはありません」 と力強い言葉だった。    (上 高子)

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