集落営農を考える

2010.04.08
未―コラム記者ノート

 県が開発した白小豆の大粒品種「白雪大納言」の試験栽培に取り組んでいる篠山市今田町辰巳地区の集落営農グループ「ファーマーズ辰巳」を取材した。代表の利根茂樹さんは、「この作物を地域の特産物とし、ブランドとしての付加価値をつければ、将来この地域の農業を守っていけるアイテムのひとつになるのでは」と期待を込める。同グループは、トラクターなどの農業機械を共同購入して、水稲を中心に共同作業を行っている。また収穫前の稲穂や麦穂を青刈りし、ドライフラワーの材料として出荷するなどのユニークな取り組みもしている。 まもなく田植えの季節を迎える。わが家では、100万円以上の田植え機や300万円以上のトラクター、コンバインを操り、米作りをしている。しかし将来、これらの農業機械が壊れたときに再び購入できるだけの稼ぎが今の農業にはない。ほとんどの農家がそうであろう。儲からないが続けていきたい、守っていきたい地域の農業。気心知れたご近所が集まり、機械の共同購入、共同作業を行う辰巳地区のような集落営農を本気で考える時期に来ているのかも知れない。(太治庄三)

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