青垣町佐治の関西大学佐治スタジオを拠点に活動する空き家活用サークル 「佐治倶楽部」 が4日、 大阪・天神橋筋商店街3丁目の同大学リサーチアトリエで、 初めて木工品や野菜の出張販売をする。今後、年に3―4回定期開催する企画の第1弾。 大阪での丹波情報発信の拠点になればと張り切っている。
同大環境都市工学部が佐治に事務所を設けたように、 同大社会学部が一昨年、 商店街の活性化、 地域再生の研究、実践の場にと、天神橋筋にアトリエを設けた。 天神橋筋の事務所開設の際、 空き家活用の先輩の佐治スタジオがノウハウの提供を求められたことがきっかけになり、 アトリエのリフォームに丹波材を使うなど、 佐治と天神橋筋の関大スタッフ間で交流を続けていた。
天神橋筋アトリエから、 丹波のPRイベント開催が持ち上がり、 佐治倶楽部の会員に呼びかけて参加することにした。
「兵庫丹波の奥丹波 山と田んぼの物産展」 と題し、 プランターなどの木製品と地場野菜、 米などを販売。 佐治の住民に呼びかけて採取してもらったフキノトウを大量に持ち込むほか、 ハンバーグや煮込みなど、 鹿料理の試食も計画している。
今回は、 大学の施設を借りるため、 利益は佐治スタジオの維持運営費に充てるが、 今後は同商店街が所有する催事スペースなどを借り、 「商売」 もできるようにする。
佐治スタジオ研究員の出町慎さんは、 「定期的に出向くことで、 丹波出身で大阪で暮らす人に故郷に興味を持ってもらったり、 つながることができるのでは。 都会の活性化に、 いなかのエネルギーが役に立てることがある」 と話していた。