丹波市は、 徘徊 (はいかい) で所在不明になる高齢者や若年認知症の人の早期発見、 保護につなげようと、 「高齢者発見SOSシステム」 の登録受付を始めた。 「外回り」 の業務が多い事業者らとネットワークを作り、 見守る体制を構築する。
システムの流れは、 ▽高齢者らの家族、 後見人、 家族から依頼を受けた代理人が、 捜査を円滑に行うため、 登録申請書を提出し、 個人情報を市の台帳にあらかじめ登録する▽所在不明になった場合、 家族らは警察に届けると同時に、 市長にSOSシステム捜索依頼書を提出▽市長はあらかじめ登録したネットワーク協力機関に情報提供し、 捜索を依頼する―。
積極的な捜索でなく、 「見守り」 のシステムで、 協力機関は 「業務の範囲内」 で見守る。 運用時間は、 平日の午前8時半―午後5時15分。
個人情報の登録は無料で、 各支所でできる。 システムの利用も無料。 捜索依頼書は、 市春日支所の地域包括支援センターのみで受け付ける。
家族らが、 市に登録申請をした時点で、 警察と民生児童委員に登録情報を提供する。 捜索時には、 ネットワーク協力機関にも、 個人情報を伝える。 個人情報の公開範囲は、 家族らが決める。 捜索依頼時に、 ▽住所、 氏名と写真等の公開の可否▽市内全域、 地域限定―などを選ぶ。 ネットワーク協力機関には、 電子メールで情報を送る。 発見した場合は、 警察に通報し、 保護を求める。 発見、 保護された場合は市が捜索解除を通知する。 捜索協力依頼提出から3カ月たっても発見されない場合も、 解除扱いとする。
市は、 郵便事業会社、 中兵庫信用金庫、 JA丹波ひかみらにネットワーク機関への参画を要請する予定。
市介護保険課では、 「ネットワーク機関との協力協定を締結し、 見守ってくれる人が出てきて初めて実効性が生じる」 と話している。 詳細は市介護保険課 (0795・74・0368)。