4月15日の篠山市議選告示日まであと3日に迫った。 立候補予定者はそれぞれ後援会活動を活発にし、 選挙戦に備えている。 有権者はどのような基準で1票を投じるのか。 まちの声を聞いた。
篠山地区の無職男性 (65) は 「知り合いに候補者がいるので、 その人に入れる」。 校区や知り合いを基準にする有権者もいる一方、 実力を重視する声もある。 西紀地区の農業男性 (72) は 「市全体を考えてくれる人物重視で選びたい。 意欲のある人を応援したい」 と話す。
また、 地域が抱える課題を基準にする人もあり、 丹南地区の無職男性 (68) は 「シカとイノシシを中心にした獣害対策を進めてもらっているが、 サルには効果なし。 議員になる人には、 もう一層突っ込んだ取り組みをしてほしい」。 西紀地区のパート女性 (40) は 「過疎地の現状を分かってくれ、 人を呼び込んでくれる立候補者を選びたい」。 今田地区のパート女性 (63) は 「現場にもっと足を運んで課題を探り、 本当に市民が必要としていることを政策に挙げる人に」。
地域の活性化を基準にする人も。 多紀地区の会社員男性 (47) は 「今までにないまちづくり活性化への具体的なアイデアを持っていて、 実行力がある人にしたい」。 丹南地区の会社員女性 (48) は 「長引く不況で収入が落ち込む中で支払う税金はまさに血税。 行政運営を税金だけに頼るのではなく、 なにか儲ける策を講じる人に」。
また、 東日本大震災の影響もあり、 今田地区の自営業男性 (38) は 「福井県の原発で福島と同様の事故が発生した場合、 放射能汚染地域になる。 その危機管理と原発廃止に向けた再生可能エネルギー政策を進められる人に一票を」。 篠山地区の主婦 (27) は 「震災や原発のことなど災害が不安。 そういうことに対して、 しっかりとした意見を持ち、 若い子育て世代や子どもたちのことを考えてくれる人に」 と話す。
このほか、 城東地区の会社員男性 (40) は 「地元に候補者がいないので、 誰とは決めていない。 これからの篠山を担う若手に入れたい」。 一方、 「選挙があること自体知らなかった」 という城東地区のアルバイト女性 (32) のように、 市議選について知らないという有権者が少なくなく、 低調ぶりをうかがわせた。
丹波新聞社の調べでは、 18議席に対し、 現職17、 新人4の計21人が立候補を予定。 地区別では、 畑、 後川、 福住、 西紀北を除く15地区から1―3人の立候補があるもよう。 党派別では、 現職の公明2人と共産1人、 そのほかは無所属で立候補を予定している。