柏原赤十字病院が丹波の森公苑で開いたイベントで、木村充・市立西脇病院副院長の脳卒中に関する講演を聞いた。予防には、とにかく血管の健康を維持しないといけないと理解した。脳梗塞にかかった時点で、すでに血管が傷んでおり、かかった後は、血管をいたわる治療しかできないので、ぼろぼろにならないよう予防が大事ということだ。
片山覚柏原日赤院長が「FAST」という言葉を紹介した。脳卒中の症状を早期発見し、対処するためのサインで、顔(FACE、片方の頬がゆがむ)、腕(ARM、手が上がらない)、話し方(SPEECH、言葉がもつれる)、時間(TIME、早く受診する)の頭文字を取ったものだ。1つでも症状に当てはまったら、脳卒中を疑い、一刻も早く受診しようという運動だ。
丹波地域は、脳血管疾患の治療を、西脇病院を中心とした他地域に頼らざるを得ない。予防が最も大事だが、次に大事なのは、発症した時に「早く」対処することだ。不安が多い脳血管疾患について、「FAST」運動。1人でも後遺症に苦しむ人を減らすため、丹波で取り組む意味は大きいと考える。(足立智和)