丹波県民局と丹波栗戦略会議が、 初めての 「丹波栗フェア」 を10月1日から20日にかけて、 丹波、 篠山両市で開く。 食べ歩きや買い物、 栗の購入ができるマップを作成。 飲食店、 菓子店、 生産者ら38事業所がそろいののぼりを立て、 丹波栗の地産地消を通した地域の魅力発信、 誘客に取り組む。
戦略会議の中で、 秋の紅葉シーズンに来丹した観光客に、 栗関係で紹介できる所がないと話題になり、 味わえる店や買える店が一覧になったマップを作ることに。 栗振興会、 料飲組合、 菓子工業組合ら、 同戦略会議の加盟団体を通じて、 フェアへの参加を呼び掛けたところ、 味わえる店が16店、 栗のスイーツなど栗加工品を買えるところが19店、 栗拾いや栗を購入できる3つの栗園が賛同した。
フェアに参加する飲食店、 菓子業者には、 丹波栗のむき栗を、 丹波、 篠山両市の栗振興会員が「ほぼ原価」 で提供する。 これまでに80キロ弱の注文があった。 原料が手に入ることで、 新商品を売り出す所もある。
統一ののぼりは、 地元の丹波栗を使った料理を提供するか、 加工品、 生栗を販売する時に限り掲げる。 原料に丹波栗を使った証明を求め、 誓約書も交わしている。
初めて 「栗幕の内」 を提供する丹波市旅館料理飲食組合の堂口裕組合長 (65) =若駒白雲閣社長=は、 「うちでも、 これまで栗を意識していなかったが、 これを機に扱いたい」 と言い、 「加工しやすいむき栗で提供してもらえるのは非常なるメリットで、 生産者、 加工、 販売と三者一体になって取り組める。 丹波に来た人に、 こんなにおいしいものがあることを知ってもらいたいし、 各店や業者が趣向を凝らした加工をすることで、 いい原料を提供してくれている生産者へのエールにもなれば」 と言う。
丹波市栗振興会の河村修治会長 (63) は、 「丹波栗の将来を見据えた取り組みで、 生産者としても協力したい。 全国的に名が通った丹波栗は丹波外で売られることが多かったが、 フェアがきっかけになり、 地産地消の盛り上がりが地元で起きれば」 と期待を込めている。
加盟店の連絡先や営業時間が書かれたマップはA4判。 県民局で7000枚を印刷したほか、 各団体が増し刷りできるようにしている。 観光案内所などで入手できる。