丹波市山南地域中学校統合準備委員会 (柳川瀬義輝委員長) が25日、 市山南庁舎であり、 難航している山南、 和田両中学校の統合中学校の位置を協議した。 委員でこれ以上絞り込むのは困難と、 「山南中央公園付近」 の考えを持つ丹波市教育委員会に、 地域に入り調整するよう要請。 市教委は準備委で決めることと難色を示したが、 委員の強い要請に、 最終的に 「説明に入る前提で、 どういう形で入るか、 正副委員長と協議する」 と議論を引き取った。
欠席者もあった2月1日の準備委で投票した結果、 「山南中央公園付近」 が16票、 「井原付近」 が13票と拮抗したことを受け、 準備委で絞り込みを行うのは困難と判断した柳川瀬委員長と古西徳雄副委員長が2月と3月に2度、 小田繁雄市教育長と面談。 教育委員会に調整役となるよう求めた。
準備委で小田教育長は、 既存施設の有効活用をはかる市の方針と、 農地法の関係で、 必要面積3・5ヘクタールを確保するのが非常に困難なことを挙げ、 従来から示している 「山南中央公園付近でお願いしたい」 と、 改めて要請。 準備委で同用地を選定するよう求めた。 その上で、 「合意形成が得られない場合は協議の休止もひとつの選択肢と考えている」 と述べた。
委員からは、 休止、 協議続行の意見が出され、 柳川瀬委員長が 「市教委にひと汗もふた汗もかいてもらって、 少しずつでも前に進めたい」 と、 協議続行のために市教委が調整に入ることを要請。 委員からも、 「委員が地域に持ち帰っても、 質問に答えられない」 「行政が直接乗り出さないと、 この問題の結論は出ない」 と、 市教委の積極的関与を求める声が相次いだ。
小田教育長は、「説明に入るのはやぶさかではない」 としながらも、 委員会の結論が出ないなかで市教委がイニシアチブを取ることに難色を示した。 また、「同じ校区でPTAと自治会代表で温度差があるようにも感じる。 どう入っていけばいいものか」 と述べ、 市教委は、 「調整に入ることで行政と地域の対立図式を作りたくない。 地域の学校のことは地域のみなさんが検討して、 結論を出したという形が力になる」 などと繰り返した。
柳川瀬委員長が 「準備委員会の投票結果や、 教育行政としての考えを示す説明に入り、 調整することに異議はないか」 と委員にはかったところ、 異議は出なかった。
準備委は用地選定に1年以上を要している。