最終第5回目の 「篠山市の市名を考える検討委員会」 (委員長=中川幾郎・帝塚山大学法学部教授) が2月27日、 四季の森生涯学習センターで行われ、 市名変更の時期について、 市名変更よりも優先する課題などがあり、 今は市名変更を検討する時期ではない、 との方向性をまとめた。 31日に酒井隆明市長に報告書を提出する。
市名変更の議論は、 2004年に 「丹波市」 が誕生したことなどから、 「丹波篠山市」 にしてはどうか、 という意見があり、 市議会でも議論された。 市は10年、 庁内プロジェクトを立ち上げ、 調査し報告。 市民からの意見を募った。 市は昨年8月、 市名変更の是非の前に、 変更した場合のメリットやデメリットなど論拠の整理を行うことなどを目的に同検討委員会を設置。 ▽論点整理▽市名変更に伴うメリット・デメリット▽財政再建及びコスト▽検討時期 (期間) ▽ブランド力―の5項目について議論を重ねた。
この日は、 4回の委員会でまとめた原案が示され、 ほぼ原案通りに承認された。 現市名は合併15年が経過し、 定着していることや、 優先課題が山積していること、 財政再建の見通しが立ってから検討しては、 などの意見が出され、 現段階での検討は時期尚早だという方向性を出した。 また、 メリット、 デメリットについては、 市名変更に伴うコストに対して、 どれだけのメリットがあるのかが数値化できず、 結論には至らなかった、 とした。
最後に、 中川委員長は 「最初は、市名変更の賛否の委員会になると思ったが、 委員が冷静にプラス・マイナス両方の意見を交わせた。 うまく論点整理できたと思うので、 次のステップでこの報告書を踏まえた議論ができると思う」 とあいさつした。
検討委員会のメンバーは、 学識者や自治会関係、 産業、 教育、 福祉、 公募委員などの15人。