丹波市は昨年6月公布の 「いじめ防止対策推進法」 に基づき、 「市いじめ防止基本方針」 を策定した。 市教委、 学校、 専門家による支援チームが連携をとって未然防止や初期対応にあたり、 いじめが起きた場合は迅速に、 組織的に対応。 児童、 生徒の生命、 身体に重大な被害があるような重大事態において、 学校や市教委の調査が十分でないと市長が判断した場合は、 第三者による再調査を行うことを明文化した。 また、 いじめ防止施策の一つとして、 今日的課題であるネット上のトラブルを防ぐためのネットパトロールを実施することも明記した。
各学校はこれまでに、 校長、 教頭、 養護教諭らでつくる 「いじめ対応チーム」 を組織。 学校ごとの実情に応じた 「いじめ防止基本方針」 をまとめた。
市教委は学校教育課を中心に、 早期発見のための定期的な調査、 学校への支援、 防止対策の企画立案を行う 「いじめ対応プロジェクトチーム」 を組織。 また、 教育相談員、 指導主事、 心理相談員らで構成する 「学校いじめゼロ支援チーム」 が市教委内に常駐し、 いじめに特化した指導助言や教職員研修、 保護者からの相談などに応じる。
市全体のいじめ対策の状況を把握し、 関係団体との連携をはかるために 「市いじめ問題対策連絡協議会」 を設置する予定で、 6月定例会に設置条例案の上程をめざす。
重大な事態と判断されるいじめがあった場合は、 市教委の 「支援チーム」 や学校の 「対応チーム」 が主になって調査を行う。 調査結果は、 いじめを受けた児童生徒や保護者、 市長、 議会に報告される。 市長が、 調査不十分と判断した場合は、 学識者、 弁護士ら第三者による再調査が行われる。
ネットパトロールは年2回程度、 業者に委託して実施する。 過去の履歴などからいじめの温床となっている裏サイトやブログに市内の子どもが関わっていないか調査する。
市教委は、 「市をあげて、 いじめや暴力のないまちづくりをめざし、 方針にそった施策を進めていきたい」 としている。