篠山市の転入人口から転出人口を引いた 「社会増減」 が、 1999年の市誕生以来もっとも減少した、 2008年度の337人減から、 ここ5年間で徐々に回復していることが篠山市の調べで分かった。 主に転入が徐々に増加していることが要因で、 市政策部の上田英樹部長は 「住もう帰ろう運動の施策効果が表れているのでは」 と話している。
人口の推移をみる人口動態は、 出生者数から死亡者数を引いた 「自然増減」 と、 「社会増減」 がある。
篠山市では、 99年度の4町合併による市の誕生以来4年間、 転入が転出を上回る傾向が続いた。 しかし、 03年度に逆転し、 転出が転入を上回った。 08年度まで全体的に減少傾向だった転入者だが、 09年度から増加。 10年度からは社会増減が2ケタの減になり、 緩やかな減少傾向が続いている。 13年度は再び3ケタの減となったが、 転入者は05年度以来、 1200人台となった。
社会増減が緩やかになった要因の一つとして、 市の定住促進策があげられる。 2007年、 酒井隆明市長は財政再建と定住促進を掲げて当選し、 市政をスタート。 定住促進に向けた助成制度や結婚相談所の開設、 専属部署の配置など定住促進を重点施策として取り上げてきた。 14年度は市内東・北部の8地区を 「定住促進重点地区」 に指定し、 住宅、 子育て助成を行う。 ほかに、 通勤・通学助成、 篠山暮らし希望者と地区ごとの定住アドバイザーとの交流などを計画している。
上田部長は 「篠山の新たな魅力によって転入が増えているのでは。 ただ、 転出もここ4年間で増えつつあるので、 分析をしていきたい」 と話している。