クリンソウへ新コース 渓流沿いの最短距離 みたけの里協が開拓

2014.04.06
ニュース丹波篠山市

 九輪の花へ、 少し気軽に―。 畑地区の 「みたけの里づくり協議会」 (小島博久会長) の自然部会 (畑耕作部会長) が、 地域のシンボルである多紀連山の 「クリンソウ群生地」 への新しい登山コースを整備した。 既存のコースよりも数分から10分以上の近道となり、 また美しい渓流を眺めながらの道。 5月のクリンソウシーズンへ向け、 3日には案内看板なども設置したメンバーらは、 「これまでよりも少しだけ楽なコースで、 沢沿いを登ることで新しい景色も楽しんでもらえるのでは」 と話している。

 

 新コースは、 「ヨートギ谷コース」。 同地区火打岩を抜ける県道本郷東浜谷線から沢伝いに群生地へ登るコースで、 既存のコースよりも近道な上、 急な斜面も避けている。

 これまでに▽火打岩コース (1時間10分) ▽丸山コース (同) ▽瀬利御嶽道コース (1時間20分) ―の3ルートが整備されているが、 新コースの到着予想時間は約50分と最短ルートになる。

 クリンソウは5月初旬から6月初旬がシーズンで、 赤紫色の美しい花をつける。 多紀連山では2008年に、 約17万株が咲き誇る日本有数の群生地が発見され、 「多紀連山のクリンソウを守る会」 (樋口清一会長) らによって保存と観察体制の整備が進められてきた。

 同協議会では、 見学者からの声を受け、 近道の開拓に着手。 昨年からコースの選定や倒木の除去などを行い、 準備を進めてきた。

 3日には同部会メンバーが守る会の協力を得ながら、 コースを登山して案内看板を設置した。

 同部会の高山進好副部会長は、 「山を登るのでどのルートにしても楽なことはないが、 新コースは少しだけ楽。 シーズンにはぜひ利用してもらいたい」 とほほ笑んでいた。

 

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