県は、 「丹波東部 (竹田川流域圏) 地域総合治水推進計画」 を策定した。 計画期間は2013年度から10年間。 主な取り組みは、 河川下水道対策 (ながす)、 流域対策 (ためる)、 減災対策 (そなえる) ―の3点。 同計画に基づき、 竹田川の井堰を統合・改築する河川整備や、 豪雨時には公共施設に一時水をためる貯留施設整備などを展開する。
河川下水道対策では、 戦後最大規模の洪水 (1983年) を想定し、 竹田川 (市島町中竹田、 同町下竹田地区) で、 土手井堰など14カ所の井堰を5カ所に統合・改築する。 黒井川河道整備 (延長2800メートル、 藤林橋下流150メートル―船城橋間) を進め、 河床掘削、 拡幅をはかるほか、 西紀ダム整備を進める。 西紀ダムはほぼ完成し、 試験湛水を待つばかりになっている。
流域対策では、 浸水被害の多発する 「市島地区」 「春日・石生地区」 をモデル地区に設定。 ライフピアいちじま駐車場 (市島町上田)、 氷上高校校庭 (春日町黒井) で貯留施設整備を行い、 豪雨時にはそこに一時水をため、 ゆっくり水を流していく。 水田に水を貯留する普及啓発にも取り組み、 住民の理解と協力を得て他地域へも広げる。
減災対策では、 大規模防災訓練や防災マップ作成などの先導的な取り組みを展開している 「西紀北地区」 (篠山市) をモデル地区に指定。 取り組みの継続とともに、 防災情報伝達の充実などを進め、 他地区へも広げる。
同計画は、 県の総合治水条例に基づいた総合的な治水対策を図るため、 昨年7月から住民の意見などを反映させながら、 総合治水推進協議会などで協議してきた。 地域住民や有識者を交えた全体会を2回、 県、 丹波市、 篠山市の担当者らによる実務者会議を2回開いた。
県庁ホームページ 「丹波東部 (竹田川流域圏) 地域総合治水推進協議会」 か、 丹波土木事務所、 篠山市・丹波市役所で閲覧できる。 丹波土木事務所企画調整担当 (0795・73・3828)。