県立柏原と柏原赤十字両病院の統合協議に関し、 県病院局と日本赤十字社兵庫県支部が丹波市や両病院を訪れ、 市らの関係者や両病院の職員に、 県立柏原の建て替え着工を2年前倒し、 2018年度を目途に300床程度の新病院を整備すること、 新病院に現在の柏原赤十字の入院機能を集約すること、 開院に合わせ 「統合」 するなど概略を伝えていたことが5日までに分かった。 また、 県立の新病院とは別に、 隣接地に在宅医療や健診などを担う 「総合診療センター (仮称)」 を丹波市と協議の上、 設けようとしていることも分かった。 新病院の建設場所は 「未定」 と、 明らかにしなかった。
説明を聞いた複数の関係者によると、 県立病院は県立県営の方針。 センターはこれから市と協議する。 柏原赤十字の具体的な方向性は明らかにしなかったという。
センターは不確定な部分が多く、 県立病院とあわせ、 具体的な中身は近く委員会を立ち上げ、 基本方針を定める中で明らかにしていく。
県などが描く現時点の青写真は▽入院機能は県立新病院に集約する▽現在の急性期病院とがん患者への緩和ケアの提供のほか、 柏原日赤が果たしている、 急性期を脱した患者やリハビリが必要な回復期の患者の受け皿になる▽センターに在宅医療や訪問看護、 健診、 1次救急などの機能を集める―など。
300床は、 現在の県立柏原 (許可303床、 稼働184床) と、 柏原赤十字 (許可167床、 稼働105床) を合算した程度の規模。
県の第2次行革プランでは18年度着工予定だったが、 今春改訂の県行革プランで 「赤十字病院との統合協議の進ちょくによる」 と但し書きがついていた。
県が設置した 「丹波市域の医療提供体制のあり方等に関する検討会」 が12年11月、 「2病院の統合が望ましい」 と答申をまとめ、 井戸敏三県知事が県病院局と日赤兵庫県支部に統合の可否を含め協議するよう求めていた。