創刊90周年

2014.10.22
丹波春秋

 本日号特集の通り、丹波新聞は90年前の1924(大正13)年10月に「丹陽新聞」として創刊された。時の与党、憲政会(後に立憲民政党)系の地域政治グループの機関紙で、創刊号には加藤高明首相を初め高橋是清、犬養毅といった重鎮が祝意の揮毫を寄せている。▼西下する犬養逓信相の列車に記者が乗り込んで、「話は政局から趣味談義まで及び、来月に大阪の大会に来る際、丹波にも立ち寄る日程にするよう秘書に指示した」との記事。▼保守系の2大政党が支配していた当時だが、「安倍磯雄氏率いる社会民衆党結成へ」のニュースも。「中学で軍事教育を実施することで軍と文部省が合意」に対し、「軍事教育は、自由と個性を尊重すべき教育を破壊する」との社説も登場し、大正デモクラシーの片鱗をうかがわせる。▼固い政治記事だけでなく花柳界の話題など軟らかい記事も結構載っているが、紙面の派手さとは裏腹に、月3回の発行体制が3カ月後には崩れ始め、4年後に経営困難となったのを、初代小社社長の小田嘉市郎が引き継いで「丹波新聞」と改題、一般商業紙として再スタートした。▼しかし戦時体制に向かう中で道は決して平坦でなく、険しく厳しかった。戦後復刊後も幾多の難局を多くの読者に支えられて乗り切り、丹波新聞は90周年の今日を迎えたのである。(E)

 

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