1票の格差

2014.12.25
丹波春秋

 「1票の格差」の解消が懸案となって久しい。今回の衆院選直後にも弁護士グループから新たに無効請求訴訟が起こされた。格差を最大2倍までに抑えるべく、今選挙では「0増5減」により福井、山梨など5県の選挙区が3から2に区割り変更されたが、人口変動はなお続き、東京1区と宮城5区で2・13倍になっていると言う。▼これまでの訴訟で司法からは「無効」との判断さえ出されているが、人口の東京など大都市圏への集中と地方での減少が止まらない限り、格差の解消作業は半永久的に続けねばならないだろう。▼そして、全国の半分近くにも及ぶ消滅可能性自治体が現実になれば、国会議員は大半が大都市部から選出されることになる。「地方創生」を唱える政府はこの矛盾をどう考えているのだろうか。▼これは各国に共通する問題ではあるが、ドイツでは有権者数でなく実際の投票者数を基準にして毎回選挙の後、定数を再配分するそうだ。この方式だと有権者数が少なくても投票率の高い所はある程度救われる。▼兵庫県内でも、5区や12区など広大な面積で何とか有権者数を揃えている選挙区ほど投票率は高い。地域のことを真剣に考えざるを得ない地方と、無関心層の多い大都市部を同列に考えてほしくないというのは、地方に住む者の実感であろう。(E)

 

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