五輪の夢実現へ資金募る 「平昌」めざすモーグル選手 畑田萌香さん

2015.02.01
ニュース丹波市

五輪出場をめざし、活動資金を少額投資で募っている畑田萌香さん(右)と、初出場の連盟公認大会で3位に入った妹の森夢さん

全日本スキー連盟 (SAJ) フリースタイルジュニア強化指定、 女子モーグル選手の畑田萌香さん(18)=兵庫県丹波市青垣町口塩久、 福知山成美高スキー部=が、 インターネットのクラウドファウンディング(少額投資)を利用し、 活動資金集めを始めた。 目標額は100万円。 ナショナルチーム入りに手がかかりながら、 経済的事情で、 今季は海外大会への参戦を見合わせている。 3年後の韓国・平昌 (ピョンチャン) 五輪を目指しており、 「金メダルを取る夢をかなえたい。 応援をよろしくお願いします」 と話している。
クラウドファウンディングの 「WESYM (ワイシム)」 を利用。 一口1000円―5万円。 畑田さんのスキーレッスンや戦績報告などの特典があり、 集まったお金は、 国内や海外の転戦費、 トレーニング費、 用具費にあて、 今後の成果につなげる。

畑田さんは、 高校教諭の幸広さん (50) の次女。 長野県白馬村を練習拠点に、 飲料メーカーのサンガリアが主催するジュニア選手育成プロジェクトに芦田小在学中から加わり、 力をつけてきた。 三姉妹で同プロジェクトに参加しており、 2011―12年のシーズンから連盟の強化指定選手。

昨年は、 FIS (国際スキー連盟) フリースタイルスキーW杯猪苗代大会に、 上村愛子さん、 星野純子選手らソチ五輪組と共に日本代表の一員として初出場。 デュアルモーグルで16位と世界への一歩を踏み出した。 JOCジュニア五輪女子モーグルも高校1年生で制するなど、 現時点で、 同世代では最も実績を挙げている選手。

W杯代表になり、 海外派遣され、 強豪が集まる海外の大きな大会でFISポイントを獲得し、 国内上位の成績を残し続けることが、 五輪への道。

立ちはだかるのが資金問題。 強化指定選手でも、 遠征費はごく一部の有力選手を除き自己負担。 ソチ五輪出場の可能性もあった昨季は、 スイス、 アメリカ、 アメリカとカナダ、 イタリアと4度、 海外へ遠征。 1回につき50万円の遠征費を全額、 幸広さんが工面した。 ほかにも国内大会の転戦費用、 合宿費用、 夏季のトレーニング費用などがかかった。 今冬は、 海外遠征を辞退。 世界選手権も見送り、 長野で調整を続けている。 妹の森夢 (りむ) さん (12) も、 今季からSAJに選手登録、 ますます 「入り用」 となっている。

活動資金を得ようと、 中日ドラゴンズの和田一浩選手、 東レアローズの木村沙織選手ら多くのスポーツ選手のマネジメントを手がける 「スポーツ・ビズ」 社と契約。 同社がスポンサーを探している。

8日の国内大会で優勝し、 国内で唯一開かれるW杯田沢湖大会 (秋田県仙北市、 2月28、 3月1日) への出場と、 全日本選手権 (札幌市、 3月21、 22日) での上位入賞を目指している。 「来季からの成績が五輪にかかってくる。 今季は国内で力をつける。 来季、 上で戦えるかどうかの瀬戸際で、 今が一番苦しい時期。 応援をお願いしたい」 と話している。

畑田さんの公式フェイスブックページに 「WESYM」 のリンクがある。

関西テレビで密着番組放映 2月8日 「ミライ☆モンスター」

畑田萌香さんの密着ドキュメンタリーが、 2月8日午前11時15分からの関西テレビ 「ミライ☆モンスター」 で放映される予定。

関根勤さんらが司会を務める、 将来性に富む運動選手の応援番組。 長野県斑尾スキー場での大会風景や、 青垣町の自宅や福知山成美高校での生活などを通し、 人物像が紹介される。

 

 

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