市民に無料配布している、篠山市し尿処理施設「あさぎり苑」(兵庫県篠山市西岡屋)の汚泥乾燥肥料「あさぎり乾肥(かんぴ)」の臭気を軽減しようと、篠山東雲高校ふるさと特産類型が竹粉末を混合する実験をしたところ、約2週間でにおいの測定値が4分の1以下になり、ほとんど臭気がなくなることがわかった。今後、竹粉末の混合率や方法などを検討し、実用化に向けて研究を進める。
あさぎり乾肥は、汚泥処分量の縮減と資源の有効活用を目指し、2013年7月に市民への配布を始めた。各処理場から受け入れた汚泥を同施設内の大型バーナーで乾燥させて作っているが、肥料利用者などから臭気の問題点が挙げられていた。
同校は、市内の放棄竹林から伐採し、粉末状にした竹を汚泥肥料に混ぜた。ガス検知管を使ったアンモニア測定では、汚泥肥料と竹粉末の混合割合を70:30と50:50の2種類行い、2週間後にはそれぞれ75ppmが45ppmに、100ppm超が25ppmになった。
同校の菊川裕幸教諭は「竹には乳酸菌などが豊富で、においの元になる微生物が減ったのでは」とみている。