福住に茅葺きの宿 宿場町復活目指す

2015.08.06
ニュース丹波篠山市


兵庫県篠山市川原の農業、森田忠さん(63)が自宅近くの空き民家を改修し、素泊まりの宿「森の風土」をつくった=写真。8月2日、内覧会が開かれ、地域住民や改修に携わった関係者らが出席し、完成を祝った。近くホームページを立ち上げ、宿泊を受け付ける。森田さんは「福住地区や篠山市の活性化の一助になれば」と話している。

森の風土は、2012年12月、国重要伝統的建造物群保存地区に選定された福住地区内にある。同地区には、「古民家ゲストハウス・やなぎ」や、篠山暮らしお試し住宅「福住・わだ家」など、古民家を改修した施設がある。福住は江戸時代、宿場町として栄えたことから、「宿場町復活」の計画があり、その流れで森の風土も計画した。

田舎暮らしや移住体験をしてもらい、福住や篠山市に関心を持ってもらうきっかけをつくる。今後、体験プログラムを用意する計画もある。

茅葺きの平屋で、玄関に入ると土間があり、片方に風呂、トイレ、炊事場が並び、もう片方に6畳と2畳の和室、3畳の板間、3畳のいろりのある部屋、街道沿いには縁側がある。「瞑想の空間」と名づけた屋根裏部屋もある。1棟貸しの宿で、最長1週間。最大で5人宿泊できる。1泊1万5000円(1棟分)。最長の6泊は4万円。

改修には、NPO法人「町なみ屋なみ研究所」(篠山市)が募った「丹波篠山古民家再生プロジェクト」のボランティア延べ70人が7日間、壁塗りや障子の張り替え、建具の修理などに関わった。

宿泊の問い合わせは、森の風土に電話(090・5885・9713)か、Eメール(qqmq58752@maia.eonet.ne.jp)。

関連記事