加藤登紀子コンサート

2015.10.08
丹波春秋

 加藤登紀子「日本酒の日コンサート」(多可町ベルディーホール)で、男性ばかり27人のバックコーラスに加わり、「愛を耕すものたちよ」と「富士山だ」を歌った。「山田錦発祥の地」に因んだ同コンサートは毎年10月1日に開かれ、23回目を数える。バックコーラスもこれが8回目。▼登紀子さんが「この公演だけは3年先まで予定表に書き込んでいる」のは、お酒が好きという理由からだけではない。第1回目の前年、ツアー公演に来た時、ホールを住民達で企画運営する組織代表の奥村和恵さんらから「小さなホールだけど、山田錦の町の文化を守り、発信していこうという気持ちはどこにも負けない」との熱意を示され、意気に感じたからだ。▼奥村さん、戸田善規町長、生産者らとの座談会(たかテレビが近く放映)で登紀子さんは「私が歌を作るのは、多可で山田錦の種を作っているのと同じ。『耕す』がカルチャーの語源。文化は土地にあるものを育てること」と話した。▼亡夫の藤本敏夫さんが長年有機農業を手がけ、それを今も娘さん達に引き継いでもらっている登紀子さんらしい言葉だ。「愛を耕すものたちよ」には、「土に生きる者たちよ あふれる水と共にあれ」とある。彼女が今年命名し発売された23本目の山田錦の吟醸酒「富士山だ」は格別に美味かった。(E)

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