兵庫県丹波市柏原町南多田自治会(垣内孝之自治会長)が、同地区の歴史や現況などをまとめた本「ふるさと南多田風土記」を発行した(丹波新聞社印刷)。新しく移り住む人が増え、昨年3月現在で416世帯、人口は1784人。丹波市内の自治会でもっとも規模が大きく、半世紀の間に著しく変ぼうした同地区の歴史などを住民に知ってもらい、後世に伝えようと編集、発行した。
同地区は1891年(明治24年)で102戸・506人、1970年で143戸・577人だったのが、85年には416戸・1466人となり、人口が急増。少子化の波に洗われる地区が多い中、同地区は例外で、小学校児童数は微増の傾向にあり、昨年度は116人。9年前と比べて24人の増となっている。丹波警察署、木の根センター、丹波郵便局など公的施設も多い。
発行した同書によると、廃藩置県まで「多田村」と称していたが、明治12年に氷上郡がひとつの行政区となるなか、郡内に「多田」の地名が春日、氷上にもあったことから、混同を避けるために「南多田」になったという。