創建から850年を迎えた兵庫県篠山市本郷の春日神社で10月16日、秋の祭礼に合わせて「850年祭」が営まれた。50年ごとに催す大祭で、本殿での神事の後、本郷の氏子の子どもや青年らが伝統の舞「春日おどり」「松づくし」を奉納するなどして節目を祝った。
市無形民俗文化財に指定されている「本郷春日おどり」の踊り子は、西紀北小学校の3―5年生8人が務めた。伝えられている曲目は15種類。踊りは「手踊り」「御幣踊り」「扇子踊り」の3種類があり、節目の今年は、扇子踊りの「向由利兵庫くどき」を12年ぶりに上演した。朱色と紺色の着物をまとい、顔におしろいと紅を差した子どもたちは、舞台の床几の上で、両手に持った扇子を器用に操りながら、拍子木や唄に合わせて、軽やかな舞いを披露した。
成人男女8人による「松づくし」も上演。かさと扇子を使った優雅な舞いで、祭りに花を添えた。