お地蔵さんに児童のすこやかな成長を見守ってもらおうと、丹波市春日町黒井の称名寺(赤尾正顕住職)がこのほど、境内に安置していた地蔵菩薩像「日新地蔵」を、同寺の山道入り口に移した。同寺は黒井小学校のすぐそばにあり、登下校をする同小児童の目に触れる場所にお地蔵さんを“お引っ越し”。赤尾住職は「子どもに縁のあるお地蔵さんなので、子どもたちのことをそっと見守っていてほしい」と話している。
日新地蔵は2体あり、片方は高さ1メートル20センチほど、もう一方は1メートルほど。同寺檀家が編んだ帽子をかぶり、よだれかけを付けている。作られた時期は不明だが、江戸時代の作だと考えられる。
赤尾住職によると、同寺は江戸時代、「日新舎」という寺子屋が開かれ、多くの子どもたちが本堂で学んでいた。当時、日新地蔵は境内にあり、寺子屋の名前から「日新地蔵」と呼ばれ親しまれていたと考えられるという。