練習は裏切らない

2017.07.08
丹波春秋

 昭和36年、柏原高校野球部が春の選抜高校野球大会に出場した。1回戦の相手は、のちにプロ野球で活躍した投手、八木沢荘六氏を擁する作新学院。柏原高は善戦むなしく0―2で惜敗したが、甲子園の土を踏んだことは、柏原高の120年の歴史の中で今も輝きを放っている。▼部員はわずか14人だった。そんなチームが甲子園に出場できた裏側には日頃の猛練習があった。高校生活の最大の楽しみといえる修学旅行に行かず、練習に打ち込んだ。部員の一人によると、練習ではともかく走ったという。とりわけきつかったのはノック。失神してしまうこともあり、水をかけられて意識を取り戻したそうだ。猛練習があっての甲子園出場だった。▼「入る可能性を求めて練習してきた。だから入ったんだ」。そう言ったのはプロゴルファーの青木功氏だ。ハワイアンオープン最終日の最終ホール。100余り離れた地点から打ったボールがカップに吸い込まれ、逆転優勝をした。青木氏によると、その一打は猛練習が呼び込んだ必然の結果だった。▼「練習は裏切らない。必ず結果は出る」とは、ソフトボール監督の宇津木妙子氏の言葉。まさにその通りなのだろう。▼高校野球県大会が開幕した。我が丹波地方の球児達も、練習で流した汗を信じて頑張ってほしい。(Y)

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