幼児を対象とした自然環境教育プログラム「森のムッレ教室」を進める日本野外生活推進協会(兵庫県丹波市市島町上牧、高見豊会長)の支部・森のムッレ協会市島が、同町中竹田の山裾に木造の建物「ムッレの小屋」を建てた。ムッレ教室を開く際の活動拠点とし、そこから自然遊びや散策に出かけるなど、環境学習につなげていく。
小屋は三角形のような形をしており、一番高いところで4メートルほど。スギやヒノキでできており、中に荷物や資材などを置くことができる。小屋の前には、石を積み上げ「かまど」を設けたほか、木のベンチも並べて語り合いが楽しめるようにした。
これまで市島支部は、教室を開催するときは市内の施設などを利用していた。活動の拠点になればと、ムッレ教室リーダーの塩見和広さん(63)=同町中竹田=が土地を提供。3年前の豪雨災害で土砂が流入した場所だったが、地面を平らにならし、同支部のメンバーらで敷地内の木を伐採して小屋づくりに取り組んだ。
この日のムッレ教室には、親子連れら15人ほどが参加。小屋に荷物を置き、草木染めなどの自然遊びを楽しんだ。
塩見さんは「災害があっても、人はそれを乗り越える。人が強くなれるということを学ぶような場所になれば」と言い、同教室リーダーの吉積洋子さん(78)=同町上竹田=は「自然が堪能できる拠点ができた。季節に応じた環境教育をしたい」と笑顔。高見会長(71)は「将来的にはウッドデッキなども置き、テントも設置できるようにしたい。今後も山を開き、自然学習を展開できれば」と話していた。