丹波市市島町前山地区自治振興会が、昨年度の大杉ダム公園の観光施設整備事業補助金など8件分の全額と加算金の計1859万円を丹波市に返還した。
市は補助金の過払い分721万7000円でなく、補助金全額1697万6000円の返還と加算金を徴収した。想定される中で、最も厳しい措置だ。
これを基準に、今後、鳥獣害防護柵や、自治会の農地災害復旧事業などについても判断がされる。現時点までの市の調査で、災害復旧事業で「過払いなし」と確認できたのが318事業中52件。250件以上で判断が必要になる。
今回の8件が特別に悪質で、その他とは程度が違うという見方をする人がいる一方で、同じ人物が同じ手法で行った不正で観光事業は特に悪質、災害復旧は悪質でないといった線引き、理由づけができるのか、といった声も聞く。市や議会には、関わっている人間、件数、金額の多寡に関わらず、市民が納得する判断ラインを示してもらいたい。
一方、今回の8件を含め、市にも一部落ち度はある。地元として主張すべき点は金額面も含め主張すればいいとも思う。(足立智和)