ロンドンを拠点に日本酒を世界に広める活動をしている「酒ソムリエ協会」の生徒ら9人が2月22日、西山酒造場(兵庫県丹波市市島町中竹田、西山周三社長)を訪れ、酒造りを体験した。
スイスやスペイン、マレーシアなど6カ国の生徒が来社。いずれも同協会の「酒ソムリエ」講座を修了しており、さらに日本酒への知識を深めようと体験会に参加した。酒米の洗いのほか、タンクに入った酒を撹拌する「櫂入れ」の作業など、日本酒独特の製造工程を体験した。
麹菌を加えた酒米の塊をほぐす作業「盛り」では、杜氏の八島公玲さんの指導で手際よく混ぜ返した。仕上げに、木の棒を使って酒米の高さを均一にならした。参加者は次々に八島さんに質問し、メモを取っていた。
ブルガリア出身で、スペインのレストランでソムリエを務めるメトディカ・ポポヴァさん(35)は、「酒米を混ぜる感触が良く、リラックスする感じがした。レストランでは料理に合わせて日本酒も提供しているが、酒造り体験で得た経験や感じたことをお客に伝えたい」と話していた。