赤井野グライダー訓練所

2018.08.12
未―コラム記者ノート

 「今のひかみカントリークラブの所に、終戦までグライダーの練習場があった」―。

 「赤井野グライダー訓練所」。古老に、丹波市内の戦跡について聞くと異口同音に出る名前だ。だが、それ以上の情報が出て来ない。訓練所近くに住み、頻繁に通っていた地元氷上町新郷の森島保男さん(85)の記憶を頼りに、訓練所の実像に迫ろうとしている。

 開設年、開設者、設立の経緯、誰が、どれぐらいの期間訓練を受けたのか、訓練生の生活はどんなものだったのか、知りたいことがたくさんある。陸軍グライダー部隊が来駐したとある。訓練所と陸軍との関係はどうなのか。

 今回、1つ手がかりを見つけた。森島さんの義父が所有する写真に写っているグライダーの格納庫に、消えかかった文字で「大日本飛行協会兵庫支部第二地方滑空訓練所」とあった。これまで分からなかった訓練所の名称の可能性がある。「大日本飛行協会NO.108」ともあり、これを手掛かりに何か明らかにならないかと期待している。

 調べを続けている。古い写真や見聞きした情報があれば、ぜひ寄せて頂きたい。(足立智和)

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