兵庫県丹波市は、来年4月に開校する、新規就農を目指す人が農業栽培技術と農業経営などを通年で学ぶ研修施設「市立農(みのり)の学校」の受講生の募集を始めた。20人以内で、先着順。
同市市島町上田の旧「いこいの家」を改修して校舎とし、校舎周辺の農地(約1・3ヘクタール)で年間30―40品目を栽培実習する。
来年4月8日が入学式。3月20日が卒業発表。週に3―5日程度、1216時間学ぶ。座学が184時間で、栽培実習・実践が960時間(160日)。視察、現地研修72時間(12日)、日本農業技術検定2・3級の受験資格が得られる。
受講料55万2960円(税込)。18歳以上で、高卒程度の学力を有する健康な人が対象。
学校は、指定管理者の「マイファーム」(京都市)が運営する。同社は東京、大阪で週末に農業技術と経営を学ぶ学校を開いたり、体験農園などを展開する農業ベンチャー。代表取締役の西辻一真さんが「学長」で、同社の役員らが講師を務める。課外研修プログラムでは、有機農業のまちとして長い歴史がある丹波市市島地域の有機農業実践者ら「地域マイスター」が講師を務める。
丹波市外からの転入者には家賃の一部助成をする。同市内農業の後継者育成を目的にしており、卒業後、同市内に定住し新規就農する場合も家賃を一部助成。農地取得のほか、各種相談にも乗る。
国の「農業次世代人材投資資金(準備型)」の認定研修施設として登録予定で、卒業後に就農を希望する場合、受講期間中に年間最大150万円の給付が受けられる(国の要件を満たすことが条件)。
入学希望者と随時面談した上で入学を決定する。募集期間は3月22日までだが、定員を満たした時点で受け付けを終了する。出願はマイファーム「農の学校事務局」(https://agri-innovation.jp/minori/)。