3月3日号(丹波市版)で紹介した春日町黒井のまち歩きアプリ開発の記事。4月の一般公開を前に完成したアプリを使ってまち歩きをした。
スマホやタブレットに落とし込んだ江戸時代初期の黒井の地図を見ながら、位置を確認して歩き、「昔、お福(後の春日局)が遊んだ福ケ坂と呼ばれる所」などと説明を受けた。「面白いぞ。ガイドをやってみよう」という人が増えたらうれしい。
開発は丹波市が関西大学大学院に委託。観光ガイドのメンバーとして観光に生かしている下関市や山口市で、明治維新の歴史が残る町を歩いた。
下関の高杉晋作像の前で地元ガイドの平松資朗さんの「花の騎兵隊」という歌を聞いた。高杉晋作が討幕に決起した功山寺に像は立ち、維新を中心とした戦争で亡くなった全国各地の無名戦士の墓「万骨塔」も近くにあった。「一将功成りて万骨枯る」という諺もある。功績の目立つ人の陰にそれを支えた人の努力や犠牲があるという意味。
戦国時代も名だたる武将が注目されるが、まち歩きを通じ、庶民の暮らしぶりも伝えたい。「古き地図アプリで日の目まち歩き」。(臼井 学)