センバツ 丹波4選手、甲子園で惜敗

2019.03.30
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選抜高校野球大会が阪神甲子園球場で3月23日開幕し、大会初日の第3試合で履正社(大阪)のエース、清水大成君(3年、氷上中出身)が星稜戦(石川)に先発し、8回を投げ2失点、チームは0―3で初戦敗退した。26日の第1試合には橋本翔生君(3年、氷上中出身)と谷掛元基君(同、西紀中出身)、阪谷奨真君(同、市島中出身)がベンチ入りしている福知山成美(京都)が、筑陽学園(福岡)に2―3で惜敗した。

 

 

履正社 清水大成君 星稜戦で8回投げる

星稜戦で先発し8回を投げた履正社のエース・清水君=兵庫県西宮市、阪神甲子園球場で

甲子園優勝をねらう名門校のエースナンバーを背負う清水君。不安定な立ち上がりの初回に1点、7回表にエラーで出たランナーを三塁に置き、追加点を奪われた。

ストレートの最速が140キロと本来の球速が出ないなか、スライダーなどキレのある変化球や低めをつく丁寧なピッチングで立ち直り、要所で三振を奪うなど先発の役割を果たし、ゲームをつくった。

チームは大会ナンバーワン投手の呼び声も高い星稜の奥川投手に17奪三振を喫し、清水君も2三振した。8回裏の第三打席で代打を告げられ、降板した。

清水君は、「ストレートが万全ではなかった。そんな中でも抑えるのがエースで、キレで勝負しようとしたが、抑えてやろうという気持ちが出過ぎたかもしれない」と悔み、「甲子園は最高の舞台。素晴らしかった。夏に戻って来れるよう、球威、キレ、コントロール、全てをレベルアップしたい」と前を向いた。

開会式後に先発を告げられた。「エースの自分が行くと準備はしていた」という。3月8日の練習試合で左手に打球を受け負傷。負傷以降、長いイニングを投げたのはこの日が初めてだった。「けがの影響はない」と繰り返した。

アルプス席からは、清水君が所属した少年野球チーム「東レッドソックス」、中学生硬式野球チーム「ベースボールネットワーク」の後輩らが声援を送った。「後輩たちに、勝つところを見せたかった」と悔しさをにじませた。

 

 

福知山成美 丹波地域3人 ベンチからナイン鼓舞

ブルペンで肩を作る橋本君

福知山成美の丹波地域勢3選手は出場を果たせなかったが、ベンチから声をからして必死でナインを鼓舞した。3人は「夏はレギュラーとして甲子園に戻ってくる」と雪辱を誓った。

 

投手の橋本君と捕手の阪谷君は、初回からブルペン入りして投球練習した。状況を見ながら肩を作り、いつでも出場できるよう準備を進めた。ムードメーカーの谷掛君は大役の伝令を務め、味方がピンチを迎えた場面でマウンドに向かったほか、攻撃時には打者にベンチからの指示を伝えた。

橋本君は「いつでも出場できるよう準備をしていたが、マウンドに立つことができなくて悔しい。練習でコントロールを磨き、力を付けたい」と話した。

ブルペンでボールを受ける阪谷君

阪谷君は「ベンチで試合を見守ることしかできず悔しかった。今はバッティング、キャッチ

ング、スローイングで(レギュラー選手に)劣っているので、夏はレギュラーを勝ち取る」と力を込めた。

 

谷掛君は「甲子園出場は小さいころからの夢だったのでグラウンドに立てて幸せに感じたが、試合に出られずチームも負けたことが悔しい。夏はレギュラーを奪いたい」と前を向いた。

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