教習所に謎の「童子」正体は? おっと、うつむきゃ涙が… 【不思議探訪シリーズ】

2020.01.01
ニュース丹波篠山市地域

教習所内に設置された「上向き童子」=兵庫県丹波篠山市池上で

新春恒例の本紙企画「不思議探訪」。不思議を求めてまちを歩けば、さまざまな「?」に出くわします。今年は「像」に焦点。なぜ、そこに。どんな意味が。取材を進めると、いろんな思いが込められていました。

兵庫県丹波篠山市池上にある「Mランド丹波ささ山校・篠山自動車教習所」。多くの人々が運転技術を学ぶ施設の中に、なぜか変わった像が…。胸の前で両手を広げ、視線は空へ。「WHY?」と言っているような、「うっひゃっひゃ」と笑っているような。果たして正体は?

その名は、「上向き童子」というらしい。

像のそばに据えられた立て看板にはこんなメッセージが書いてある。

「おっと、うつむきゃ涙がこぼれる いつでも楽観 上向き童子」

さらに続く。

「上向き童子と同じポーズで一緒に写真を撮って運を上向きにしましょう」

ありがたい像だが、なぜ、教習所内にあるのか。同教習所の井階正義社長に話をうかがった。

「2005年、Mランドの創業者・小河二郎氏が設置されたものです。当時、経営が厳しかったころ。童子の看板にある言葉は、生徒ではなく、スタッフに向けられたものでした。少子化の時代で生徒数も右肩下がりの中にあっても、下を向かず、上を向いてがんばろうと」

ユーモラスな像には、創業者からの深い深いエールが込められていた。みなさんも一度、童子に会いに行ってみては。

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