午前零時に闇の神事 厄神招き、丁重にもてなす 厄除「青山祭壇の儀」

2020.02.18
ニュース丹波市地域

 兵庫、京都にまたがる丹波・丹後・但馬の「三丹」随一といわれる兵庫県丹波市柏原町の「柏原厄除大祭」が17、18の両日、柏原八幡宮(千種正裕宮司)と、柏原中心市街地一帯で行われている。17日から18日へと日付が変わる深夜午前零時からは、八幡宮内の厄除神社で、日本最古の厄除神事とされる「青山祭壇の儀」が営まれた。

 サカキの木をシイの木の枝で囲って「青山(あおやま)」(大きな山の意)に見立てた「神籬(ひもろぎ)」に、さまざまな災いをもたらす厄神を迎えて丁重にもてなし、「災いを与えないでください」との意味を込めて祈願した。

 厄神が好むとされるクチナシの実、カヤの実、タチバナの実、小豆、トウガラシ、干し柿といった赤(朱)い食べ物を供えて準備。境内をこうこうと照らしていた灯りのほとんどが消されると、「青山」の前で千種宮司による神事が始まった。

 ピンと張りつめた空気が支配する暗闇の境内に祝詞(のりと)が響き始めると、参拝者たちは無病息災を祈って手を合わせていた。

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