親子と地域つなぐ場を
旧城南保育園の跡地を活用した農産物加工・販売の拠点施設「アグリステーション丹波ささやま」(兵庫県丹波篠山市小枕)をリノベーションし、親子と地域住民をつなぐ多世代交流の場にするプロジェクトのリーダーを務めている。
調理師をしながら、4人の子育てに奮闘。2017年に、体に優しい料理やハンドメードの雑貨などを販売する「HOKKORI」を立ち上げ、「市民センターまつり」や「JOINUS」など、市内外の数々のイベントに出店してきた。
子育てをする中で、親子でのびのびと安心して過ごせる場所がないと感じていた西尾さんは、自らの手で子育て世代が楽しめる施設をつくろうと決意。昨夏からプロジェクトをスタートさせた。
以降、城南地区まちづくり協議会の会員や地元の高校生らと共に汗を流し、壁のペンキ塗りや花壇の整備など、老朽化の著しかった施設の改修に取り組んでいる。「自分がやりたいと思ったことを否定せず、背中を押して挑戦させてくれる。作業をしていると、『がんばってね』と声をかけてくれたり、差し入れをしてくれる方たちもいて、地域の温かさを感じています」とほほ笑む。
リノベーション後は、「HOKKORI」のカフェやギャラリー、地域住民から募ったおもちゃがそろうキッズスペース、農業体験のできる農園など、「親子でたくさんの『はじめて』が経験できる施設」にする予定。多機能トイレの設置にも尽力している。
「足を運んでくれた人が『ただいま』と言える。そんな心地の良い『第二の実家』のような場所にしたい」。31歳。